私とウナギの思い出
7月21日は土用の丑の日ですね。
土用の丑といえばウナギのイメージです。あ〜食べたい。
しかし絶滅する可能性もあるウナギなので、食べていいのかと迷ったりもします。
私の地元はウナギで有名な都市のひとつで、ウナギ屋さんが多くあり、小学生の頃の給食では稀にウナギの蒲焼が出ることもありました。
そして少しの間ですが、私は小学校のクラスでウナギの世話をしていたことがあります。
ウサギじゃなくてウナギだよ
ことの発端は担任の先生。
小学5年生に上がり、担任の先生は赴任してきたばかりの優しい女の先生だった。1学期のクラス内の係決めで私は生き物係になった。主な仕事は花の世話、理科で使うメダカの世話程度…のはずだった。
ある日学校に行くと教室後ろのロッカーの上に見慣れない大きめの水槽がおいてあった。水槽の中には丸い筒のようなものと、その筒に入る長いニョロっとした黒い生き物がいた。
先生「前にいた学校の授業で近くの川に行った時、ナマズかと思って採ったんだけど成長したらウナギだったの〜。名前はウキウキ。よろしくね〜」
ウナギ!?世話ってどうやってするの!?とクラス内騒然。
世話といっても毎日の餌やりと水槽を洗うくらいだったが、その水槽洗いがまあ大変だった。
まず水槽と掃除で使っていたバケツを水道へ持っていく。そしてウキウキをバケツへ移す。しかしこのバケツは深くなく傾斜もついていたためウキウキは執拗に傾斜をのぼってこようとする。1人が水槽を洗い、もう1人がウキウキがバケツ外に出ないよう手で必死にガード。後ろで2人くらいが見物する。毎回そんな体制で水槽洗いをこなしていた。
しかしどうしても防ぎきれずバケツから脱走してしまうことも多々あった。そうなるともうてんやわんや。
↑ウキウキ脱走の図
水道を駆け巡るウキウキ!
捕まえようとするクラスメイト!
しかしヌルヌルで手からすり抜けるウキウキ!
一歩間違えれば廊下に落ちてより遠くへ逃げてしまう可能性もあり、端から見れば楽しそうな図だが当人たちはけっこう必死だった。
私を含めた生き物係はこの水槽洗い攻防戦を1学期の間繰り返したのだった。
この話を知り合いにすると「最後はどうしたの?食べたの?」と聞かれるのだが、夏休みに先生が家へ持ち帰っている間に死んでしまったそうだ。けっこうなストレスを与えてしまっていたのだろう。そしてウキウキは少しずつ忘れられていったのだった…
ウキウキにはとても申し訳ないことをしたなと思いましたが、私の小学校生活の中でもこの思い出は印象深く、今でもウナギを食べる時ふと思い出します。