ひとりごと

ただの吐き出し場

小笠原諸島旅行記その7~旅の終わり~

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旅行最終日の天気はあいにくの雨。

午前中は各自自由行動で、午後には船に乗り込む。

自由行動では、それぞれイルカと泳いだり、島散策をしたりアクテビティを入れている人が多くいたが、私は何も考えていなかった。前日に急遽タコの葉細工体験を入れた。タコの葉を使ってブレスレットを作った。

その後まだ数時間あったため、初日に行った神社へお参りに行ったり水産センターの小さな水族館で魚を見て過ごした。

お昼は定食屋さんに入り、海鮮丼を食べた。やっぱり海鮮が美味しい!リーズナブルなお値段!

 

雨足は強くなるばかりだが、船の時間が近づいてきたため港へ向かう。

船に乗り込んだあと、添乗員さんからデッキへ出るように言われてツアー客みんなで向かう。

島を案内してくれたガイドさんや島民の方たちが見送りのため港に集まっていた。

 

手を振って声を掛け合うこの感じ、あたたかくていいなと思っていたら、見送りはそれだけではなかった。

おがさわら丸が動き出すと、島民の方たちの船も動き出し並走しながら見送ってくれた。

「またこいよ〜〜!!」「ありがとう〜〜〜!」という声が飛びかいお互いが手を振る。とても感動的な出航で、ああ、また来たいなと思った。

 

帰りの船旅は、行きと比べたら流石に疲れもあり、ほとんどの時間を寝て過ごした。

何度か寝ては目を覚ましまた寝てを繰り返し、時間は11時ごろになっていた。父島を出発したのが昨日の出来事というのが信じられない。起きて外に出てスマホで地図を見てみると、だいぶ東京にむけて近づいているのが分かった。千葉や神奈川の半島が見えてきて、もう旅の終わりも間近なのだと悟った。

途中晴れているところもあったが、東京湾に入り竹芝桟橋が見えてきた時には、1週間ほど前に竹芝桟橋を出発した日と同じような梅雨空が広がっていた。緑と青に囲まれた世界から、灰色の世界へと戻ってきた。高層ビル群を見上げながら、私は帰路に着くため地下鉄の駅へと向かった。

 

また、私はなんでも揃っているけれどどこか冷たいこの街で、現実に流されながら日々を過ごしていくのだろう。けれど、同じ時間、あの木々の緑やボニンブルーの海に囲まれて過ごしている人たちがいることを思い出すと、なんとなく頑張れる気がした。

 

あの本の主人公の言葉を私は思い出し、心に留めていた。

「ぼくは海にいのちをもらった」 

たった数日過ごしただけだけれど、父島への旅行はとても色濃く私の記憶に刻まれた。

いつかまた訪れたい。

 

 

〜あとがき的な〜

途中ずいぶん時間があいて申し訳なかったですが、これで私の小笠原旅行記は終了です。

駄文ですが読んでくれた方ありがとうございます。

小学生だった時、小笠原諸島を知るきっかけとなった「青いいのちの詩」を読んだことは旅行記その2に書きましたが、私は本当にこの本に感銘を受け、小笠原諸島への憧れを忘れずに生きてきました。けれど、同時に東京から船で丸1日かかるということに敷居の高さも感じており、行けないかもしれないとも思っていました。

欲を言えば友人や家族と行きたかったのですが、時期を合わせようとしたら一生いけないかもしれないと思い1人でのツアー参加を決行しました。普段、人と関わることが極端に苦手で消極的に生きてきた私ですが、行こうと決断し貯金を崩しツアー参加したことは褒めたいです。

 

ブログに旅行の記録を書いたのは、ちょうど旅行に行く時、南極への旅行記を綴ったとあるブログを読み、こんな素敵なブログを書きたい!と思って真似して記録を残してみようと思いました。が、文章がまともにかけない私はあまり良い記事は作れませんでした。。

憧れたブログは機会があったら読んで欲しいです。面白さや熱量がもうすごい。本当にすごい。「よりもい 聖地巡礼」とかで調べたら出ると思います。

よりもいは「宇宙よりも遠い場所」というアニメなのですが、amazon primeでダウンロードしておいておがさわら丸での船旅中に全話みました。めちゃくちゃ良かったです。

 

今はお金もまとまった時間も取れない状況下で(そもそも世界情勢的な状況にも)旅行に行けないのですが、まだ行ってみたい場所はたくさんあります。いつか、時間がかかっても行ってみたいです。

 

今後ともよろしくお願いします。